ギター講座は1年続いている。自分なんかが教えていいのかという迷いは常にある。辞めようと思った日も何度もあった。それでもいろんな人に励まされてここまで続けてこられた。
新しい講座も最近始まった。受講生はほとんど初心者だ。年齢層は比較的高くて、60代がいちばん多く、最年長は80代。その歳で新しいことをはじめたり、昔やっていたことをもう一度、という気持ちは僕にはまだ未体験ゾーンのことでピンとこないけど、多分すごいことなんだと思う。
その人たちにG-Em-C-D7の循環コードを弾きなさいと要求する。1個1個のコードフォームを作るのに数秒かかるおじいちゃんに、1小節ごとのコードチェンジを要求する。かなり無茶なことだと思う。それでもやってもらう。極力ソフトな物腰を心がけてはいるが、甘い顔ばかり見せていてはCすら押さえられず脱落していく人が増えるばかりだ。それは前回の講座で学んだ。今回は厳しさも併せもっていこうと思う。
人に言う以上は自分にも厳しくしなきゃフェアじゃない。初心者がFを含んだ循環コードを弾くときに感じるであろうくらい高い壁を、自分自身にも課さなきゃならないと思っている。武満編曲のミッシェル、おそろしくむずかしいです。