整備中に自分で壊してしまったバイクを修理に預けてもう何ヶ月にもなる。バイク乗りにとってもっともよいシーズンを棒に振ってしまったという空しさが胸を吹き抜ける。バイクのことは今はあまり考えたくない…。
その代わりいいこともあった。電車通勤をするようになって、往復2時間という時間が宙に浮いた。それで本を読むようになった。勤務先の駅近に図書館があったのも幸いした。ネットで予約し、出勤前に受け取り、返却するという月に十数冊の理想的サイクルができた。おもに音楽関係の本と、CDもよく借りる。最大のヒットはやはり武満徹の一連の著作と音源だろうか。そこから派生した書籍や音源の探訪もまた継続中だ。
最近はちょいと路線を変えてギタリストMさんに薦められた本『憂鬱と官能を教えた学校』を読んでいる。アメリカ中心主義的商業音楽の牙城ともいえるバークリーメソッド。正直どうでもいいっつーか嫌いだけど、これが読みはじめるとなかなか面白い。好き嫌いは別にして、音楽をやる者として読んでおいて損はない内容だ。