daichis2011-09-10

今日楽器屋でわかったこと。
僕はアコギの音にけっこう好き嫌いがあります。エレキにはそれほどこだわりはないんですが。マーチンやギブソンの高いギターを弾いてもほとんどいい音だと思えない。特に新しいものほどダメです。最近のマーチンはモーリスと大差ないというのが個人的な印象です(マーチンファンの人もモーリスファンの人もすみません)。
僕がずっと愛用しているのはギブソンのL-1という古いギターの復刻版です。昔のギターは12フレットジョイントといって、ネックとボディがちょうど弦長の中間である12フレットで接いであります。写真の右のギターがそれです。左のギターは一般的な14フレットジョイントです。
比較すると右のギターはブリッジがボディ下側の円の中心に位置しています。この円が主要な音響部です。弦振動はブリッジからボディに伝わり同心円状に拡がるので、ブリッジが中心にあることで理想的な振動系になるわけです。あと倍音ポイントである12フレットがボディの中に入っているかどうかも影響していると思います。
要するに僕は12フレットジョイントの音に慣れすぎて、それ以外のギターを「良い音」と認識しなくなっているらしい。楽器屋の兄ちゃんの鋭い指摘です。
最近のギターはほとんど14フレットジョイントです。時代とともにハイポジションの演奏性が求められるようになり、音響面を犠牲にしてきたわけです。
エレキでもハイポジションの演奏性に特化したギターは音が悪いといわれています。これはまた別の理由で、ネック側のピックアップが倍音ポイントである24フレットの位置からずれるからだそうです。ミューズのいたずらみたいで、偶然とはいえおもしろい。
で、兄ちゃんが薦めてくれたのがアメリカのルシアーが作った珍しい一本。もちろん12フレットジョイントです。さすがにお高いですが、むちゃくちゃ好きな音がしました。でも僕のL-1も全然負けてないので、まだこれを使い続けることにします。