この町で

2ヶ月間の研修が終わり、今日から正式配属。希望した課に入ることができた。

地域と密着した事業展開ができるとても魅力的な部署であるはずなのに、本当の意味で住民に寄り添えていない。研修中にそんな印象を受けて、その現状を何とかしたいという気持ちで志望した。

もちろん自分ひとりの力で変えられるとは思っていない。だからこそのチーム。同時に、自分のこれまでの経験やパーソナリティを活かした貢献はきっとできるはずだ。そこを期待されての配属だと思うし、やるべきこと、やりたいことはまずそこだ。

今日、研修中に出会ったある高齢者の訃報を伝えられた。僕にとってはこの仕事の中で初めて経験する出来事。だがおそらくこの仕事では日常的な出来事。

そのうち慣れてしまうかもしれない。慣れなければやっていけないかもしれない。せめて、何も感じない人間になるのはやめよう。

この仕事は、やり方次第ではたくさんの人をほんの少し幸せにできたり、逆に不幸にしたりする可能性を持っている。

だから今のこの気持ちを忘れないでいよう。

父や母が、この町のために働く姿をずっと見てきた。そこかしこに、その名残を感じる。

18歳でこの町を出たときの僕とはちがう。今度は僕が、今この町に生きる人々や、まだ名前のないこどもたちに手渡せるものをつくっていこう。

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