先日「プリンセストヨトミ」という映画を見てきた。大層つまらない映画であったが、豊臣滅亡以来守られてきた大阪国という荒唐無稽な設定の部分はなかなかおもしろかった。中央にまつろわぬ大阪の民衆の独立心を比喩的に描いたものだと解釈できる。
ところが皮肉にも、現実の大阪では恥も外聞も独立心の欠片すらかなぐり捨てた国旗国歌条例なるものが成立してしまった。
本来、自治体の条例は法律の範囲内で制定するものと憲法で定められている。国旗国歌条例が根拠とする国旗国歌法に罰則規定がないのに、国法より下位の法令であるはずの条例が厳しい罰則規定を持つことがあっていいのだろうか。否である。明確に憲法違反の条例だ。
今後、市民団体などによる違憲訴訟も起こるだろう。だがこの手の裁判は地裁、高裁では勝てても、最高裁では負けるのが通例である。大阪の未来は暗い。民主主義の未来は暗い。げすな男に下駄を預けるとこういうことになる。
中央にこうべを垂れた大阪。何が大阪維新やねん。外様の人間として問いたい。大阪ってこんなもんなのか?


追記:
訂正です。「服務規律の厳格化を図る」ことなどを目的に掲げているが、罰則は設けていないとのこと。
「職務命令に従わない教職員に教育を任せることはできない」というのが維新の会の言い分です。とにかく命令には従え、従わなければお仕置きだべという橋下府政の幼稚なファシズム体質をよく現わしていると思います。
理不尽な命令には従わないという姿勢を子どもたちに見せることこそが教育だと僕は思うね。